固定資産税の納付書が来ているからといって、相続登記が出来ているものではない!?
- 新着情報
- 2023/10/13
【奈良県】
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空家になっている建物、相続できていない土地など売却に係るご相談も受付中です☆
この機会にぜひマイダスへご連絡下さい!
マイダスの堅本(かたもと)です。
突然ですが、皆様の実家やご両親がお住まいになっている持ち家、または住んでいたが今は空家(更地)になっている土地や建物の所有権は、「誰」になっているのか調べたことはありますか?
「固定資産税等の支払いの納付書が届いてるから、ちゃんと所有権も移っているはず」と思っていたりしませんか?
今回は奈良県御所市の所有者(?)のご子息様よりご依頼いただいた際のお話しです。
現在はお母様がお住まいになっている、いわゆる「実家」の売却の相談でご連絡いただきました。一人暮らしのお母様が高齢になり、ご子息様の思いとしては「近くに住んでくれた方がいい」と思ってご連絡をいただいたようです。
【固定資産税等の納付書はお母様宛に来ており】、お母様は相続で自分のものになっていると思っていたのかもしれません。ご子息様は【土地は他界した祖父の登記】【建物はご子息様の登記】と聞いていたようでした。
実際登記を調査してみると・・・土地も建物も【他界した祖父の登記】のままになっており、さらに敷地内に増築した建物は未登記建物ということが判明しました。
実は、固定資産税等の税金の支払いが来ているからと言って、勝手に相続登記はされませんし、法務局に備え付けられている登記が変更されているわけでもありません。固定資産税は所有者がお亡くなりになった年の分や、翌年分は「相続登記をしていなくても」相続人代表者に送られてきます。ちなみに、この場合は法定相続人全員が連帯債務となっています。
「長男が固定資産税払ってるみたいだから、長男のものになったのだろう」とか勘違いが生まれてしまう原因の一つがこれです。コラムにも記載しておりますが、相続登記の義務化までもう少しです。この機会に、相続登記をしているか不安な方は調べてみるといいかもしれません。
マイダスでは相続登記を行う前の状態の不動産の売却相談なども受け付けております。お気軽にご連絡くださいませ!
担当:堅本(かたもと)
~☆~☆~本日のコラム~☆~☆~
【令和6年4月1日より相続登記の義務化】
2024年4月1日から、相続登記が義務化が始まります。これは、相続人が不動産を相続した場合、その所有権を正式に登記することを義務付ける制度です。なぜ相続登記が義務化されるのでしょうか?
「相続登記が義務化される理由」
近年、亡くなった人が不動産を所有していた場合、その不動産の所有者が正確に分からないケースが増加しています。これが「所有者不明土地問題」として社会問題化しており、様々なトラブルを引き起こしています。
相続登記がされていないと、不動産の現在の所有者や所在が不明確で、公共事業や災害時の復旧復興、不動産取引が円滑に行えなくなる等の問題が発生してしまいます。また、相続登記が適切に行われていない土地は、将来的に相続が発生しても相続人が多数になり、登記が複雑化してしまう恐れがあります。管理が不十分であれば、近隣住民の生活環境に悪影響を及ぼすこともあります。
そのため、このような問題を解消し、不動産の所有者を明確にするために相続登記が2024年4月1日から義務化されることになりました。
「相続登記の義務化ポイント」
下記のポイントを押さえておきましょう。
・義務化の開始:相続登記の義務化は2024年4月1日から始まります。それまでは任意の手続きでしたが、この日からは法律で義務化されます。
・3年以内の登記:相続人は相続の開始から、または不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければなりません。
・違反すると罰則:相続登記を怠ったときは、10万円以下の過料が科せられる可能性があります。
・過去の相続にも適用:このポイントに気を付けなければなりません。数年前に他界した両親が、不動産を所有しており、相続登記を行っていない場合などに該当する可能性があります。つまり、義務化の施行日以前に相続が発生していた場合でも、遡及して義務化が適用されるということです。過去分についても3年以内に登記を行う必要があります。
「正当な理由について」
相続登記の義務を履行しない場合、正当な理由がある場合には過料が科せられません。法務局の登記官が具体的な事情を確認し、正当な理由があるかどうか判断します。例えば、相続人が多数いて書類の収集や相続人の把握に時間を要する場合、遺言について争いがある場合、相続人が重病である場合、経済的に困難な場合などが正当な理由として考えられます。
相続登記の義務化は、社会全体にとって重要な制度となります。義務化が始まることで、相続登記を怠ることによりリスクやデメリットが大きくなってしまいます。義務化前に自身が相続人となっている不動産がないか確認しておくことが重要です。