登記上の所有者は20年以上前に亡くなった祖母・孫が古い家の売却をするには?
- 新着情報
- 2024/05/15
奈良県の不動産も積極的に買い取り行っております!
奈良市・生駒市・大和郡山市・香芝市・天理市・橿原市
平群町・斑鳩町・王寺町・三郷町など
昭和初期の建物、30年以上空家、雨漏り、老朽化、居住できない家などのお困り物件でもご相談可能です♪
マイダスの堅本(かたもと)です。
先日長期間空家だった不動産の売却相談を頂戴しました。
現地訪問をさせていただくと、一部は建物が完全に朽ちてしまっており、外から中が見える状況になっており雨漏りどころの話ではありませんでした。
さらに査定依頼者の方から話を聞いていくと、この不動産の登記上の所有者は数十年前に亡くなった祖母の名義のままになっているとの事でした。
2024年4月から【相続登記の義務化】が施行され、不動産の所有者が亡くなった際に、相続人は被相続人の所有不動産を相続により取得して登記しなければならなくなりました(別の方法として相続人申告登記もあります)。今から将来に向けて起きる相続だけではなく、「過去に起きた相続」も対象になっており、相続登記を怠ると10万円以下の過料の適用を受けてしまう可能性があります。
相続は所有者の代を遡れば遡るほど、所有者が亡くなってからの期間が長くなればなるほどに相続人が増加したり、相続関係が複雑化していきます。いざ、「不動産の売却をしよう」としても、亡くなった方から直接所有権移転登記は行えないため、現在ご存命でいらっしゃる「相続人を確定する」作業から始める必要があります。
もちろん、登記名義上の所有者の方が亡くなった時点でご存命だった方の中にも、期間が空いてしまったことにより、その期間中に他界されるケースもあります。この場合には、さらに子供、孫などの相続が発生することになるため、相続人全員を把握することは困難になります。
弊社マイダスでは、このような相続登記が未了の不動産の相談から売却・買取りまでを行っております。
他社では難しいと言われてしまった不動産でも、売却できる可能性はあります。まずはお電話にてご相談下さいませ。
担当:堅本(かたもと)
~☆~☆~本日のコラム~☆~☆~
【代襲相続】
代襲相続(だいしゅうそうぞく)
相続は、通常は子供や配偶者が優先的に行いますが、これらの相続人がすでに亡くなっている場合や、特別な状況により相続権を失っている場合(相続廃除など)に、その子供(被相続人の孫)が相続することを「代襲相続」と呼びます。
●代襲相続とは?
代襲相続は、相続人がすでに亡くなっている場合、その相続人の子(代襲者)が被相続人の相続権を代わりに継承することを指します。例えば、Aさんが他界し相続が発生したケースで考えると、Aさんの子ども(Bさん)が通常であれば相続しますが、Bさんは被相続人であるAさんよりも先に死亡している場合には、Bさんの子ども(被相続人から見た孫(Cさん))が被相続人Aさんの遺産を相続することになります。
さらに、被相続人の孫Cさんが被相続人よりも前に死亡しており、孫Cさんにさらに子ども(被相続人から見たのひ孫(Dさん))がいた場合には、再代襲相続が発生します。つまり、被相続人Aさんのひ孫であるDさんが相続人となるのです。このように、通常であれば相続をする子供などが死亡していたり相続が出来ない場合に、その直系の孫やひ孫に相続権を与えることを代襲相続といいます。
●代襲相続の非対象者
代襲相続の対象者は、先程説明した「被相続人(親)が亡くなったとき、その子供がすでに亡くなっている場合の、その子供の子供(孫)」や、亡くなってはいないものの、「相続廃除」「相続欠格」があり相続が出来ない場合などもあります。
しかし、「相続放棄」の場合は上記と異なり、相続放棄をした人は最初から相続人にならなかったとみなされ、代襲相続は発生しません。つまり、被相続人(親)が亡くなったとき、その子供が家庭裁判所で相続放棄の手続きを行った場合には、その子供の子供(孫)に相続権は発生しません。
●代襲相続の手続き
代襲相続に関しては、通常の相続手続きと同様に進めることができ、特別な手続きが必要になることはありません。
【相続人の確認を行う】被相続人の死亡後、相続人を確認します。相続人の順位は、「配偶者」や「子供」が最優先であり、子供がいない場合には「両親」や「兄弟姉妹」が対象となります。
【代襲相続者の特定】相続人の確認後、相続権を持つ人がすでに亡くなっている場合、その子供が代襲相続の対象となるため特定します。
【遺産分割協議】相続財産の分割方法について、相続人「全員」で協議します。代襲相続人も含め、全員で合意に至る必要があります。
【遺産分割協議書の作成】上記の遺産分割協議で合意に至った内容を文書にします。全員の署名と押印が必要になります。
【相続登記や手続き】不動産の相続登記など、遺産の相続手続きを進めます。司法書士など専門家に相談・依頼を行うことをおすすめします。
●代襲相続に関する注意点
代襲相続人である孫が1人とは限りません。複数の代襲相続人が同時に発生する場合もあります。その場合、代襲相続者全員が相続人として相続に参加することになります。遺産分割協議は相続人「全員」で行う必要があることから、複数の代襲相続人がいる場合には、通常の相続と同様に、相続人全員で合意に至る必要があります。
長い期間相続登記をせずに放置している不動産などは思わぬ相続人が現れることがあります。そうなると、相続に関する手続きは非常に複雑となり、個人では手に負えないことが多々あります。司法書士、弁護士、税理士などの専門家に相談し、相続関係者と円滑に手続きを進めることをおすすめします。