両親が施設へ・・・住まなくなってしまった実家の処分
- 新着情報
- 2023/10/09
【兵庫県】
尼崎市・伊丹市・西宮市・芦屋市・宝塚市・川西市・三田市
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ぜひ一度ご連絡下さい
マイダスの堅本(かたもと)です。
遠方にお住まいになっているご夫婦から尼崎市の物件の査定依頼が入り、現地を訪問致しました。
お母様が所有なさっている物件で、依頼主は幼少の頃から住んでいた「実家」でした。所有者であるお母様は施設に入ってしまい、もう戻ってこれない事から売却を検討していきたいとの事でした。
昔から大切にしまっている思い出の品や、写真などを見ると、捨てるに捨てれないという思いが感じられました。
実家を処分する際に、要らないものをバッサリ断捨離できる方もいれば、なかなか決心がつかない方もいらっしゃいます。
弊社の買取サービスでは、必要なものだけを持って帰っていただき、不要なものはそのままにしておき、建物ごと買い取ることが可能です。
荷物が残ったままの「実家処分」「実家じまい」などはマイダスにお任せください。
担当:堅本(かたもと)
~☆~☆~本日のコラム~☆~☆~
【不動産賃貸借契約における、「保証金または敷金の返還義務」と「家屋の明渡し義務」】
賃貸人(家主)としては、自身の財産(不動産)を貸出するにあたって、慎重に運営を行いたいと思われることは当然です。そのため、不測の事態に備えるために、賃借人(借主)から保証金または敷金を預かることもあります。このブログでは、預かった保証金または敷金の返還の時期と家屋(建物)の明渡しの関係性を例題を交えて解説します。
・保証金または敷金とは何か?
まず、保証金または敷金についてはご存じの方も多いかと思いますが、簡単に説明します。保証金または敷金は、不動産の賃貸借契約を結ぶ際に、賃借人(借主)が大家である賃貸人(家主)に対して支払う金額です。これは、将来の家賃未払いや家屋の損傷などに備えて、賃貸人が賃貸借契約期間保持するための金額で、賃貸契約が終了する際に返還されることが原則です。賃貸借契約によって、保証金には「解約引き」、敷金には「敷引き」など返還されない金額を定めて、残金を返還するものも存在します。ちなみに、礼金も賃貸借契約を結ぶ際に、賃借人から賃貸人に対して支払われますが、こちらは解約時の返還はありません。
例題:保証金の返還義務
例題:賃貸借契約が終了し、借主が家賃を滞納せず、家屋も損傷していない場合、貸主は保証金をどのように返還すべきでしょうか?
解説:退去時に借主が家賃を滞納せず、家屋も損傷していない場合、貸主は保証金又は敷金を全額返還する義務があります。家屋の損傷については、国土交通省が発行している原状回復をめぐるトラブルとガイドラインにこのように記載されております。
【建物の価値は、居住の有無にかかわらず、時間の経過により減少するものであること、また、物件が、契約により定められた使用方法に従い、かつ、社会通念上通常の使用方法により使用していればそうなったであろう状態であれば、使用開始当時の状態よりも悪くなっていたとしてもそのまま賃貸人に返還すれば良いとすることが学説・判例等の考え方であることから、「原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すものではない」ということを明確にし、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損(以下「損耗等」という。)を復旧すること」】
つまり賃借人は、契約に従い借主として通常の生活を送った結果の所謂「生活損耗」においては、返還時の原状回復費用を借主が負担することなく、貸主にそのまま明け渡すだけで足りるということです。ただし、賃貸借契約の特約により、一定の条件の下、賃借人に特別の負担を課すことは認められる場合もあります。以下国土交通省が発行している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」参照
・特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
・賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること
・賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること
賃貸借契約書に明示された条件を確認することは、貸主及び借主双方にとって大切なことです。
・家屋の明渡し義務
家屋の明渡し義務は、賃貸契約が終了する際(主に退去する際)に借主が家屋を貸主に返却する義務を指します。退去の際に一般的には、退去立会いを行います。退去立会いには「借主」「貸主」ともに家屋の状況を確認し、原状回復が必要なところはないか、賃貸借契約の条件通りに利用されているか、その他不具合はないかなどを確認し、その後家屋の明渡し(物件の引き渡し・返還)を行います。
・保証金と家屋の明渡し義務の関係性
上記で説明した保証金または敷金と家屋の明渡し義務は、賃貸借契約の終了に密接に関連しています。借主が契約条件を遵守し、家賃の滞納もなく、家屋を故意または過失により損傷させない限り、貸主は保証金を全額返還しますので、家屋の明渡しもスムーズに行われます。しかし、家賃の滞納や契約違反がある場合、貸主は保証金から損害を差し引き、残金を返還する必要があります。
要するに、保証金または敷金は、借主の退去時に即時返還されるわけではないということです。
賃貸借契約を結ぶ際には、契約書の条件を双方よく理解し、借主は契約期間中に家屋を適切に管理することが大切です。